出版記念イベントのご案内

こちらのイベントは2020年の旧版発売時に開催された出版記念イベントです。イベントは全て終了しました。

地球環境問題や原発事故などの社会問題について約50年に渡り、向き合い続け、世界中の様々な人に影響を与え続けてきた社会活動家ジョアンナ・メイシー。彼女は様々な問題の中に生まれる多くの痛みと向き合う中で、数多くの絶望を味わってきました。そして、その絶望を感じた時、そこで意識を喪失するのではなく、感じた絶望としっかりと向き合うことの大切さを経験してきました。そして、自分の中にある痛みは、愛があるからこそ感じることを認識することで生命のつながりに気づき、一人一人の内側にある声・智慧・力、そして他者との深いつながりを取り戻し目覚めることで、未来を創っていけることを様々なワークショップを通じて伝え続けてきました。
その数々のワークやファシリテーションのノウハウなど全て詰め込んだ『Coming Back to Life』日本語翻訳版(邦題『カミング・パック・トゥ・ライフー生命への回帰 ~つながりを取り戻すワークの手引き~』)が出版されます。この書籍に込めた想い、彼女が人生を通じて伝えたいこと、未来のために、今、私たちができることはなにかについて、著者であるJoanna Macy & Molly Brownに直接語っていただく機会を創りました。

また、Joanna Macy & Molly Brownのトークイベントの前後の日程で「つながりを取り戻すワーク」のスパイラルを実際に体験してもらえるように、Joanna Macyから直接から学びを受けたファシリテーターが、彼女のエピソードなども交えながら書籍の中にあるフレームやワークをご紹介し、体験する会を設けました。

2020年を迎え、COVID-19、人種差別問題、気候変動問題、国家間の対立など益々混沌とした世界になってきています。こんな時代だからこそつながり合い、新たなる社会・未来を迎え入れていく必要があると感じています。
皆さんと一緒につながり合えることを楽しみにしております。

開催概要

9/5(土)9:00~11:00 am (JST 日本時間)
「Coming Back To Life」
〜未来のために私たちができること〜


ゲスト:
ジョアンナ・メイシー(著者)
モリー・ヤング・ブラウン(共著者)
齊藤 由香(日本語版翻訳者)

Interviewer:榎本 英剛
通訳:安納 献・鈴木 重子
総合司会:原田 直和

参加費:無料
定員:先着250名
実施方法:オンライン(Zoom)
※一部ストリーミング配信予定

本イベントには、書籍『カミング・バック・トゥ・ライフー生命への回帰』を本サイトから予約購入された方がご参加いただけます。8月15日(土)までにご購入いただいた方に、お申し込み先などの詳細をメールにてご案内いたします。(参加費無料/要事前申し込み)
★追記★8月16日(日)付けで、8月15日(土)までに予約購入いただいた方(且つお支払いが確認できた方)を対象に、お申し込み先等のご案内をお送りいたしました。メールが見当たらない方は、迷惑メールフォルダなどのご確認をお願いいたします。

また、イベントの一部、著者のジョアンナ・メイシーとモリー・ブラウンへのインタビューについては、ストリーミング配信を行う予定です。こちらはどなたでもご視聴いただけます。下記リンク先のチャンネルにアクセスしてご覧ください(事前申し込み不要)

著者
ジョアンナ・メイシー Joanna Macy
仏教哲学者、社会活動家。仏教、一般システム理論、ディープ・エコロジーを深く学んだ彼女は、50年以上に及ぶ平和、社会的公正、環境分野における活動家としての経験とそれらの学識を統合して、「つながりを取り戻すワーク」という、個人的および社会的な変容をもたらす理論的枠組みとそれを現実で実践するための効果的なワークショップ手法を生み出した。このワークは世界中の教育者やNGO、市民活動家たちによって採用され、社会的・環境的に困難な状況に置かれている人たちが、絶望や無気力を乗り越え、互いに手を取り合って能動的に行動を起こしていく力となっている。米国カリフォルニア州バークレーに在住。

共著者
モリー・ヤング・ブラウン Molly Young Brown
カリフォルニア州マウント・シャスタ在住。「つながりを取り戻すワーク」とエコサイコロジー、サイコシンセシスを融合し、オンラインコースでの指導、書籍やエッセイの執筆・出版、コーチングやメンタリング、講演やワークショップなどを国内外に提供している。『Coming Back to Life』、『Growing Whole: Self-realization for the Great Turning(全体の成長:大転換のための自己実現)』など5つの著作がある。

日本語版翻訳者
齊藤 由香 Yuka Saito
アクティビスト・翻訳家・通訳・ワークショップファシリテーター
現在は日本およびアメリカで平和・環境・社会正義運動に積極的に関わるとともに、関連書籍および映像の日本語翻訳を行う。2011年より米国の仏教哲学者・社会活動家であるジョアンナ・メイシーに師事し、2014年以降彼女が生んだ「つながりを取り戻すワーク」のワークショップを日本で開催。社会や世界の痛みに対する気づきと行動をうながし、新しい世界観や価値観にもとづいたコミュニティ作りを目指している。米国カリフォルニア州バークレー在住。

Interviewer
榎本 英剛 Hidetake Enomoto
よく生きる研究所・代表
人の可能性を引き出すコミュニケーション手法であるコーチングを日本に紹介、今や日本有数のコーチ養成機関となったCTIジャパン(現・ウエイクアップ)の創立者。また、持続可能な未来を市民の手で実現するための世界的な市民運動であるトランジション・タウンおよびチェンジ・ザ・ドリームを日本に紹介。1990年代半ばに米国サンフランシスコのCalifornia Institute of Integral Studiesに留学中、ジョアンナ・メイシ―に師事。2011年の東日本大震災をきっかけに日本や中国で「つながりを取り戻すワーク」を実施。ジョアンナの著書『アクティブ・ホープ』の日本語訳出版にも関わった。

通訳
安納 献 & 鈴木 重子 Ken Anno & Shigeko Suzuki
非暴力コミュニケーション(NVC)・認定トレーナー
カリフォルニアで参加した、NVCリトリートでのご縁から、ショーンと由香という友人を得て、ジョアンナに出会う。2019年には、ショーン、由香と、仲間とともに、つながりを取り戻すワーク、インテグラル・エコロジー、NVCを融合させた『地球(ガイア)の声を聴くワークショップ』を開催。地球のいのちを慈しむからこそ抱く絶望のなかから、希望を見つける生き方に、深く共鳴し、活動を続けている。

全体司会&総合プロデュース
原田 直和 Naokazu Harada
Heart of the Earth株式会社 代表取締役/CRR Global Japan合同会社 共同代表 
一般社団法人医療コミュニケーションラボふらっと 理事

大手企業からベンチャー・スタートアップ、行政/NPO、病院など様々な形態の組織・チームに対して関係性システムコーチング®︎やワークショップ・研修を提供。誰もがイキイキと働ける自走する組織・チーム作りを手掛けている。また、大学生向けビジネスインターンシップ「海外ビジネス武者修行プログラム」のチームビルディングファシリテーター、チームコーチとして、「アクティブ・ホープ」の4つのスパイラルをもとに、理論と感情を大事にできる次世代リーダー育成にも力を入れている。


9/12(土)「グレート・ターニング:惑星的危機をインテグラルな視点からみる」

9/12(土)9:00~11:00 am (JST 日本時間)
The Great Turning: As Integral Approach to Our Planetary Emergency
グレート・ターニング:惑星的危機をインテグラルな視点からみる

We need integral understandings of the complex, mutually reenforcing crises now gripping the planet. With the Earth on fire and growing climate chaos, with the prospect of civilizational collapse and the biosphere itself unravelling, science, ethics, spirituality, and politics all need to work in synergy to prepare for what’s coming. In this lecture, Sean will review some of the most important features of integral approaches to our accelerating planetary emergency.

―― Sean Kelly

私たちの住むこの惑星が直面している危機は、複雑なだけでなく、一つの危機が別の危機をさらに強化するという悪循環の中にある危機であり、これを理解するには統合的(インテグラル)な視点が必要です。地球のあちこちが燃え出し、気候は混乱の一途を辿り、文明崩壊の兆しがちらつき、生物圏を織りなしていた糸が解けつつある今、この先に待ち受ける未来に備えるためには、科学・倫理・スピリチュアリティ・政治の全てが、それぞれに相乗効果を生み出しつつその力を最大限に発揮できるようにしなければなりません。今回のトーク・イベントでは、ますます加速する惑星的な緊急事態をインテグラルな視点から理解するために必要ないくつかのポイントについて、みなさんとみていきたいと思います。

―― ショーン・ケリー

講師:ショーン・ケリー
通訳:齊藤 由香
総合司会:原田 直和

参加費:無料
実施方法:オンライン(Zoom)

講師
ショーン・ケリー Sean Kelly
カリフォルニア統合研究所(CIIS)教授。哲学・宇宙論・意識論プログラムで指導にあたる。同研究所にて、ジョアンナ・メイシーと共に「大転換:グレートターニング」のコースを受け持った。著書に『Coming Home: The Birth & Transformation of The Planetary Era(カミングホーム:惑星時代の誕生と変容)』、『The Variety of Integral Ecologies: Nature, Culture, and Knowledge in the Planetary Era(インテグラル・エコロジーの多様性:惑星時代の自然、文化、知識)』などがある。


「つながりを取り戻すワーク」のスパイラルの、4つのステージ《Gratitude「感謝の気持ちを感じる」~ Honoring our Pain for the World「世界に対する痛みを大切にする」~Seeing with New Eyes「新しい目で見る」~Going Forth「前に向かって進む」》を体験いただけるオンラインワークショップです。

《第1回》8/22(土)9:00~11:30 am
(JST 日本時間)
「感謝の気持ちを感じる」
ファシリテーター:中野 民夫 & 三田 愛

中野 民夫 Tamio Nakano
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授/ワークショップ企画プロデューサー
学生時代は一人旅。博報堂に勤めて7年目の1989年に休職してサンフランシスコの大学院CIISで組織変革を学ぶ。ジョアンナ・メイシーやティク・ナット・ハンに出会い、修論で研究し帰国後紹介に務める。以後、人と人・自然・自分自身をつながり直すワークショップや、参加型の場づくりの技法「ファシリテーション」の講座をBe-Nature Schoolなどで展開。2012年から同志社大学教授を経て、2015年9月から東工大へ。「地球市民のためのエコロジーとスピリチュアリティ」などの授業を参加型で展開。今年はzoomで奮闘中。屋久島本然庵主宰。主著に『ワークショップ』『学び合う場のつくり方』(共に岩波書店)など。

三田 愛 Ai Sanda
株式会社リクルートライフスタイル じゃらんリサーチセンター研究員
リクルート入社後、人事組織系を専門とし、2011年より、熊本県黒川温泉などで地域研究「コクリ!プロジェクト」を始め、「山が動く」ようなシステム変容の方法論を開発。その後、社会の変容を研究する、地域イノベーター・首長・経営者・官僚・農家・クリエイター・大学教授・社会起業家等、多様な300名のコ・クリエーション(共創)コミュニティとなる。現在は、「地球のコクリ!」の研究に着手している。 経済産業省「地域ストーリー作り研究会」や国土交通省「ライフスタイルの多様化等に関する懇談会」委員などを歴任。 木や山など自然をこよなく愛し、東京と葉山の2拠点生活。男児の母。30年来書道を続けており(10段)、式典などのパフォーマンス書道も務める。神戸市出身。慶應義塾大学卒業。米国CTI認定プロフェッショナル・コーチ(CPCC)。英治出版株式会社フェロー。

《第2回》8/23(日)9:00~11:30 am
(JST 日本時間)
「世界に対する痛みを大切にする」
ファシリテーター:二子 渉 & 齊藤 由香

二子 渉 Wataru Futako
東京工業大学出身 工学博士/(株)ウインドミルアソシエイツ 代表/Generating a Field of Love (GFL) 創始者
物理学者を経てNECおよび都内心療内科(銀座)で心理カウンセラーとして活動。2019年に再婚した妻の桂子とともに「本当の結婚を地上に復活させる」というヴィジョンを掲げ、そのための方法論GFLを開発、セミナーやカウンセリングを通してあたたかな愛のフィールドを持つカップルを生み出し続けている。好きな本はアナスタシアシリーズ(ウラジーミル・メグレ著)。4巻に出てくる「一族の土地・祖国」のコンセプトで、人と人、人と自然が真に繋がり合う社会の実現のために活動している。
ブログ Facebook

《第3回》9/6(日)13:30~16:00
(JST 日本時間)
「新しい目で見る」
ファシリテーター:榎本 英剛 & 小山 宮佳江

小山 宮佳江 Mikae Koyama
NPO法人 トランジション・ジャパン共同代表 理事
地に足がついた暮らしをしたくて、2008年に藤野(相模原市緑区)のパーマカルチャーセンタージャパンに学び、翌2009年に藤野に移住。同時に始まったトランジション藤野とNPO法人 トランジション・ジャパンの活動にも加わり、2013年より共同代表となる。 内なるトランジションに重心を置き、コミュニティづくり、つながりを取り戻すワーク、パーマカルチャーの講座などを行う。エネルギーをなるべく使わない暮らしをオフグリッドの地球に生まれた小さな家で実践中。生命という地球、世界という地球、自分という地球の声を、発信している。
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《第4回》9/13(日)9:00~11:30 am
(JST 日本時間)
「前に向かって進む」
ファシリテーター:島崎 湖 & 嘉村 賢州

島崎 湖 Izumi Shimazaki
CRR Global Japan合同会社 共同代表/コーチ/組織・コミュニティ開発ファシリテーター
関係性に焦点を当てた「システムコーチング®」を用いて、個人・組織・社会・を繋ぎ、視座を高めることからの組織・コミュニティ開発を展開。2011年より東日本大震災での体験や母親の介護の経験を経て「全ての生命が大切にされる社会」を願い、様々な形でワークショップを開始。2013年、アメリカにてジョアンナ・メイシー氏が生み出した「つながりを取り戻すワーク」に初めて参加して以来、彼女のワークを定期的にスタート。現在、オンラインでの「アクティブ・ホープ」ワークショップを開催中。

嘉村 賢州 Kenshu Kamura
特定非営利活動法人場とつながりラボhome’s vi 代表理事/東京工業大学リーダーシップ教育院 特任准教授
コクリ!では志を持った多様な人が集まる中、いかに社会変革につなげていくかの「マルチステークホルダーによる長期間の変革プロセス」の研究および実際に活用されるファシリテーションプロセスの体系化を担当。実際キャンプやプチキャンプなどの当日ファシリテーションも行っている。 特定非営利活動法人場とつながりラボでは、場づくりの専門集団としてまちづくり、教育、組織変革、イノベーション支援などを多様なセクターに対して行っている。京都市未来まちづくり100人委員会元運営事務局長(第一期~第三期)
最近では新しい組織論の発明をテーマに「teal organization」などの研究も始めている。『ティール組織』(英治出版)解説者。
京都大学農学部卒業。ずっと英語が出来ないのを理由に避けていた海外にはまり中。実は極度の人見知りファシリテーターです。

各回定員:250名
参加費:
 全4回 10,000円
 単発 3,000円/回
実施方法:オンライン(Zoom) 
※本ワークショップは録画での提供は行いません。当日の実施日時にご参加可能な回にお申し込みください。

※本ワークショップの収益は、この「つながりを取り戻すワーク」のスパイラルを広げていくための活動資金として使用させていただきます。